NISAが話題に上る度に、「高配当株」が良いという話を聞く。最近確かに、パフォーマンスが良いようだが、かなり誤解が多いように思える。
そんなことで、コサカスなりかけの私の頭の整理をしてみたい。
おそらく、こういう単純な図表で考えた方が良いのだと思う。この会社の株価はずっとPBR1倍だったとしてみて考える。(経済学によくある都合の良い前提。)
この会社がROE10%の利益を出したとする。(まずは、営業利益とか色々あるが、省略)そうすると、会社に内部留保がたまり、純資産が増える。この後、配当性向40%で配当を支払うと、会社は4株主に支払い、純資産は4減る。
仮にPBR1倍の世界なら、利益を出したところで、株価が10パーセント増える。
一方で配当を出した時には、インカムゲインとして、配当分4が手に入るが、一方で株価は同じく4減るので、株主の利益には増減はない。(実際は、配当に税金がかかる分損が出る。)
つまり、PBR1倍固定の世界なら、収入を出すことが重要なのであって、配当性向は何%でも株主の利益には影響はない。
今後の収益性を考えると、同じROE10%ならば、配当0なら、次期は、110*0.1=11の利益をだせるが、配当性向が40%であれば、106*0.1=10.6と0.4分収益が下がり、これが複利的にきいてくる。先ほども言ったように、税金の20%超のことを考えると尚更である。
高配当株に手を出す時には、この経済効率性の悪さは意識しても良いと思っている。
ちなみに、私は、高配当株はそれでも大好きである。理論的な説明もあるが、次の機会に譲りたい。ただ、そんな説明云々を超えて、好きな理由としては、過去に儲けさせてもらったからである。
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